母乳量が増えるにはどうしたらいいの?
赤ちゃんが生まれて、最初に多くの方が悩む母乳育児。母乳育児の悩みもさまざまですが、
今回は「母乳量を増やすためにはどうしたらよいか?」をテーマに書きたいと思います。
私も「もっと母乳を増やしたい」と思い悩みました。赤ちゃんが泣くと足りないのではないか、体重が増えていないなど多くの方が「母乳不足感」に悩まされます。
私の場合はミルクをやめたいけど赤ちゃんの体重が増加せず、ミルクをできるだけ少ない量で補足していきました。
母乳育児は長い期間行われます。長い目で見ながら、できるだけ長く継続することも大切です。
目次
1、母乳量を増やすためにできる事
2、母乳はどうやって作られるの?
3、母乳量を増やすためにできるセルフケア
1、母乳量を増やすためにできる事 授乳編
これはよく言われていることですが、頻回に授乳すること、そしてできるだけ長く吸わせることです。母乳の産生にはホルモンが関わっています。このホルモンの働きをより良くするためには乳首からの刺激を増やすことが大事です。頻回授乳って何回くらい??と思うかもしれませんが、8~10回以上です。12~15回、20回と授乳されているお母さんもいます。一番は赤ちゃんが欲しがったら欲しがるままに、まずは授乳しましょう。よく寝る赤ちゃんについては、産後すぐなのか、少し時間が経っているのかによっても違います。また、ミルクの飲みすぎで寝ている赤ちゃんもいます。実際にお話を聞いて、見せていただかないとわからないので病院や助産院にご相談ください。
そして授乳時間についてよく聞かれます。だいたい片方10分ずつの20分くらいという方が多いです。1~2カ月の赤ちゃんの授乳時間は10分くらいで終わるときもあれば、30分だったり、1時間くらい吸っているときもあります。赤ちゃんが眠りそうになったり、吸う力が優しくなってきたら、左右を交代しながら赤ちゃんが落ち着くまで授乳をしてみましょう。授乳が頻繁でお母さんが疲れた時にミルクを足してみましょう。タイマーとにらっめっこするよりは、赤ちゃんの飲み方を見ながら授乳すると赤ちゃんが母乳を飲んでくれるかわかりますよ。もし、赤ちゃんが母乳を飲んでいるのか分からないという方は助産院にご相談ください。一緒に見ながら、「今、飲み始めましたね~」とお伝えします。
2、母乳はどうやって作られるの?
赤ちゃんが生まれてから生後9日目までは、乳房の中の工場がフル稼働で母乳を作ろう、作ろうとしますので、乳房の張りも強くなります。生後9日目を過ぎると、身体は赤ちゃんから飲みとられた分だけ母乳を作るようになります。そうすると、少し乳房の張りが楽になってきます。張りが楽になると、「母乳が出てないのかな⁉」と不安になりますが、身体の母乳を産生するシステムの変化によって、乳房が変化していることで生じているので、「張ってない=母乳が出てない」ではありません。赤ちゃんが欲しがるのに合わせて飲ませていくと、だんだん母乳の量が増えていきやすくなります。
さらに、母乳はリラックスしていたり、マッサージなど心地よい刺激によっても、オキシトシンというホルモンが働いて、乳汁を乳房から押し出して射乳が起きやすくなります。リラックスしたり、ゆったりとした気持ちで授乳してみましょう。
赤ちゃんに上手く吸わせられずに悩んでいる方は搾乳をしましょう。できれば授乳の時に吸わせられなかったら、その都度搾乳していくことが好ましいです。
母乳が出ているのか不安、乳房にしこりや違和感がある方は、ぜひ助産院にご相談ください。乳汁の流れが滞っていることによって、乳腺に乳汁がたまりやすくなります。結果、しこりや違和感、乳房緊満が生じ、「あれ?母乳を作る量を減らした方がいいのかな?」と勘違いして、分泌を低下させていることもあります。その乳腺の流れをよくすることで分泌が上昇してくる可能性があります。

3、母乳量を増やすためにできるセルフケア
母乳は血液でできています。そのため身体の循環を良くすることが大切になってきます。
靴下や腹巻をして、お腹、足首、首を温めましょう。冷たい飲み物よりは常温や温かい飲み物がよいです。水分はしっかり摂取した方がよいですが、飲まなくてはと思い飲みすぎるのもあまりよくないです。普段摂取する水分よりは多めに摂取しましょう。
産後は身体の回復にもエネルギーが必要です。できるだけ乳房にエネルギーが廻るように、寝れるときには寝て身体を休めましょう。横になっているだけでもよいです。身体の回復と共に母乳が増えてくることもあります。
食事については、バランスの良い食事を作ってもらえる時は作ってもらいましょう。なかなか難しい時もあるかもしれません。食べれるものを食べて、栄養を摂取しましょう。サラダなどの生ものは身体を冷やす作用がありますので、時々は良いですが取りすぎに注意した方がよいです。みそ汁などの発酵食品や地より下に生える野菜(大根、ゴボウ、にんじん、しょうがなど)は身体を温める作用があります。夏野菜のきゅうり🥒、トマト🍅、ナス🍆は身体を冷やす作用があります。トマトやナスは煮ると良いですね。
母乳をあげているとどのくらい母乳が出ているのか、実際に見えないのでちゃんと出ているのかな、と不安になりますよね。。BSケアをしながら、乳汁の分泌を見て、母乳が出ていることを実感されるお母さんもいます。授乳の様子を一緒に見ながら、赤ちゃんが母乳を飲んでいる嚥下音などお伝えすることもできます。よかったら、助産院にご相談ください