「ちゃんと産めるかな…」出産が怖いと感じるとき|宮崎・もあな助産院

「ちゃんと産めるかな……」

「痛いのが、怖い」

「そもそも、お産が始まったって気づけるのかな」

——臨月が近づくにつれて、こんな気持ちになっていませんか。

この記事では、宮崎で助産院を開業している助産師が、出産への不安についてお伝えします。まず、いちばん大事なことを先に。——怖いと思って、いいんです。そして、ぜんぶをひとりで抱えなくて大丈夫です。

🌿 この記事でわかること

  • 「出産が怖い」と感じる、よくある3つ
  • 「ちゃんと産めるかな」という気持ち
  • 痛みが怖いとき
  • お産が始まるサインと、迷ったときの連絡
  • まずは、誰かに話してみましょう

「出産が怖い」と感じる、よくある3つ

実際にお話をうかがっていると、出産への怖さは、だいたいこの3つに分かれます。

  • ちゃんと産めるかな
  • 痛みが怖い
  • お産が始まったことに、気づけるかな

どれも、ちゃんとした理由のある不安です。

ひとつずつ、お話しします。

「ちゃんと産めるかな」という気持ち

いちばん多く聞くのが、この言葉かもしれません。

「ちゃんと産めるかな」という気持ちは、みんな持っているものだと思います。

「大丈夫かな……」と不安になりながらも、みなさん、乗り越えてこられています。

ひとりで産むのではありません

お産のあいだ、そばについてくれるのは助産師や看護師です。医師は、何かあったときや、生まれるとき、経過で気になることがあったときに来てくれます。

立ち会いができるなら、ご主人やお母さんなど——お産のあいだ、あなたが安心して過ごせる人を選ぶとよいです。

安心して産める環境は、これから一緒につくっていけます。誰にいてほしいか、どんなふうに過ごしたいか。妊娠中に考えておくことができます。

それから、どうか忘れないでいてください。

赤ちゃんも、一緒にがんばっています。

ふたりで、いのちを産み出します。赤ちゃんと力を合わせて、がんばりましょう。

最後は、腹をくくることも

「産めるかな」と思う気持ちは、あって大丈夫です。

ただ——最後は「やるぞ、やるしかない」と腹をくくることも、大事かもしれません。

いまから強くならなくていいんです。不安なまま過ごしていてかまいません。その日が来たら、この言葉を思い出してみてください。

痛みが怖いとき

「痛いのが怖い」「どんな痛みなんだろう……」——これも、自然な気持ちです。

痛みをなくすことはできませんが、やわらげたり、「お産のときはこうやって過ごすといいよ」ということは、お伝えできます。

もあな助産院では、妊娠中のご相談で

  • 安心して過ごせる環境をととのえること
  • 陣痛の乗り越え方

この2つをお伝えしています。

知らないまま迎えるのと、「こうすればいい」を知って迎えるのとでは、ずいぶんちがいます。気になる方は、お産の前に聞きにいらしてください。

「お産に気づけるかな」——サインと、迷ったときの連絡

「気づかないうちに始まっていたらどうしよう」「病院に行くタイミングが分からない」

これも、とてもよくうかがう不安です。お産が近づくと、こんな変化が出てきます。

おなかや腰の痛み

生理痛のあった方は、生理痛に似た下腹部の痛みや、腰の痛みとして感じることが多いです。

粘り気のある出血が増える

子宮口が開いてくると、粘り気のある出血が増えてきます。「おしるし」と呼ばれるものです。

破水

破水は、尿もれと区別がつきにくいことがあります。自分の意思とは関係なく出てくるのが特徴ですが、実際には「どっちだろう」と迷う方がとても多いです。

そして、いちばん大事なこと

どちらか分からないときは、連絡してみてください。

産院に電話して、聞いてみましょう。「違っていたら恥ずかしい」「迷惑かも」と思わなくて大丈夫です。分からないときに連絡してもらうために、産院はあります。

つまり——ぜんぶを自分で見分けられなくていいんです。迷ったら連絡する。それで、間に合います。

※感じ方には個人差があります。ここに書いたとおりでなくても、心配なときはいつでも産院にご連絡ください。

まずは、誰かに話してみましょう

不安をなくす方法を、この記事ではお伝えできません。

でも、ひとつだけ、必ずお聞きしていることがあります。

——その気持ち、誰かに話せていますか。

不安があること自体は、心配していません。心配なのは、それをひとりで持っていることです。

話しても、お産の不安が消えるわけではありません。でも——ひとりで持っているのと、誰かが知っているのとでは、重さがまったくちがいます。

話す相手は、どなたでもかまいません。

  • ご主人
  • ご自分のお母さん、お姉さん
  • お友だち
  • かかりつけの産婦人科の先生や助産師さん
  • 地域の保健師さんや、母子コーディネーターの方

解決してもらう必要はありません。「そうなんだね」と聞いてもらうだけで、じゅうぶんです。

身近な方に話しにくければ、産婦人科や助産院で相談してみましょう。

(妊娠中の気持ちの揺れについては、妊娠中、気分が落ち込む日があるの記事もどうぞ。)

こんなときは、相談してください

不安があること自体は、自然なことです。ただ、次のようなときは、ひとりで抱えないでください。

  • 不安で眠れない日が続いている
  • 不安が強くて、日常のことが手につかない
  • 考えはじめると止まらなくなる

かかりつけの産婦人科の先生や助産師さん、お住まいの地域の保健師さんや母子コーディネーターの方に、まず話してみてください。

話を聞くことは、できます

もあな助産院では、妊娠中のご相談も承っています。

「なんとなく不安で」——それだけで、来ていただいて大丈夫です。まとまっていなくても、うまく説明できなくてもかまいません。

陣痛の乗り越え方や、産後の暮らしのことも、一緒に考えられます。妊娠中にお会いしておくと、産後に困ったとき、すぐに連絡していただけます。

西都市・高鍋町にお住まいの方は、助産師ケア利用券が妊娠中から使えます。宮崎市などその他の地域の方も、自費でご利用いただけます。

宮崎市・西都市・高鍋町を中心に、出張でのケアもしています。

まとめ

  • 出産への怖さは、多くの場合「ちゃんと産めるかな」「痛みが怖い」「気づけるかな」の3つです。どれも理由のある不安です
  • ひとりで産むのではありません。そばには助産師や看護師、立ち会いのご家族、そして赤ちゃんも一緒にがんばっています。ふたりでいのちを産み出します
  • 「産めるかな」と思う気持ちはあって大丈夫。ただ最後は「やるぞ、やるしかない」と腹をくくることも大事かもしれません
  • 痛みはなくせませんが、安心して過ごせる環境と、陣痛の乗り越え方はお伝えできます
  • お産のサインは生理痛に似た下腹部・腰の痛み/粘り気のある出血/破水。破水は尿もれと迷うことがあります
  • ぜんぶを自分で見分けられなくて大丈夫。分からないときは、産院に連絡してください
  • そして——その気持ちを、誰かに話してみましょう

不安なまま、お産の日を迎えて大丈夫です。ひとりで持たないでくださいね。

参考文献・補足

  • 本記事は、助産師としての臨床経験をもとに作成しています
  • お産のサインの感じ方には個人差があります。判断に迷うときは、自己判断せずかかりつけの産院にご連絡ください
  • 不安が強く日常生活に支障がある場合も、かかりつけの産婦人科で相談してみましょう

投稿者プロフィール

松田ゆかり
もあな助産院(宮崎市)院長。2003年に助産師免許を取得し、20年以上にわたり地域のお母さんと赤ちゃんに寄り添ってきました。もあな助産院は2012年に開業。乳房ケア(BSケア)・産後ケア・クレニオセイクラルセラピーなどを通して、母子のケアを行っています。「お母さんと赤ちゃんが安心して妊娠・出産・産後を過ごせるように。そして、おふたりがもともと持っている力を、しっかり発揮できるように——そんなケアを心がけています。」