赤ちゃんはなぜ脱水しやすい?理由と見守りのポイント|宮崎・もあな助産院

「赤ちゃんは脱水しやすいから気をつけて」——よく聞く言葉ですよね。でも、どうして赤ちゃんは、大人より脱水しやすいのでしょう?

理由を知っておくと、「だからおしっこを見るんだ」「だから母乳・ミルクが大事なんだ」と腑に落ちて、毎日の見守りがしやすくなります。

この記事では、宮崎で助産院を開業している助産師が、赤ちゃんが脱水しやすい理由を、わかりやすくお伝えします。

赤ちゃんが脱水しやすい、4つの理由

赤ちゃんは大人にくらべて、体の水分バランスが変化しやすいため、短時間で脱水が進むことがあります。その理由は、主に次の4つです。

① 体の水分が多く、入れ替わりが早い

赤ちゃんの体は、約70〜80%が水分でできています(大人は約60%)。そのぶん、水分の出入り(代謝)が活発で、失われる水分の量も多くなります。

② 腎臓の働きがまだ未熟

腎臓には、体の水分が足りないとき、おしっこを濃くして、水分を体に残す働きがあります。でも赤ちゃんの腎臓はまだその力が十分に育っていないため、おしっこが薄いまま出てしまい、水分が体から逃げやすいのです。

③ 体温調節がまだ未熟

赤ちゃんは暑くなっても、体温をうまく調節できません。汗をかいたり、体温が上がったりしやすく、体も小さいぶん、まわりの暑さの影響も受けやすい。そのぶん、水分を失いやすくなります。

④ 自分で「のどが渇いた」と伝えられない

赤ちゃんは、自分から水分をとりに行くことも、「のどが渇いた」と伝えることもできません。だから、まわりの大人が気づくまでに、脱水が進んでしまうことがあります。

だから、こう見守ってあげましょう

理由がわかると、見るべきポイントもはっきりします。むずかしいことはありません。毎日、この3つを目安にしてください。

  • おしっこが、いつも通り出ているかな?(回数・量・色が濃すぎないか)
  • 母乳やミルクを、いつも通り飲めているかな?
  • 元気はあるかな?(機嫌・反応)

母乳は飲んだ量が見えないので不安になりがちですが、おしっこがしっかり出ていれば、水分は足りているサインです。

「なんとなくいつもと違う」「ぐったりしている」と感じたら、それは大事なサイン。早めに、医療機関や助産院に相談してくださいね。

とくに生後6ヶ月未満は脱水が進みやすいので、飲みが悪い・おしっこが減る・元気がない、といった変化には早めに気づいてあげましょう。

暑い季節は、とくに気をつけて

夏など汗をかきやすい季節は、脱水のリスクも上がります。あせもや冷房のことも含めた夏の過ごし方は、赤ちゃんの夏対策の記事にまとめていますので、あわせてご覧くださいね。

まとめ

  • 赤ちゃんが脱水しやすいのは、①水分が多く入れ替わりが早い ②腎臓が未熟 ③体温調節が未熟 ④のどの渇きを伝えられない、の4つの理由から
  • 見守りのポイントは「おしっこ・飲み・元気」の3つ
  • 母乳は量が見えなくても、おしっこが出ていれば足りているサイン
  • 「いつもと違う」と感じたら、早めに相談を

赤ちゃんのことを毎日見ているお母さんだからこそ、小さな変化に気づけます。心配なときは、ひとりで抱えず、もあな助産院にもご相談くださいね。


参考文献・補足

本記事は、助産師としての臨床経験をもとに、一般的な医学情報(小児の体液生理・脱水に関する一般的な知見等)を参考に作成しています。

投稿者プロフィール

松田ゆかり
もあな助産院(宮崎市)院長。2003年に助産師免許を取得し、助産師歴は23年。地域のお母さんと赤ちゃんに寄り添い続け、もあな助産院の開業から14年になります。乳房ケア(BSケア)・産後ケア・クレニオセイクラルセラピーなどを通して、母子のケアを行っています。「お母さんと赤ちゃんが安心して妊娠・出産・産後を過ごせるように。そして、おふたりがもともと持っている力を、しっかり発揮できるように——そんなケアを心がけています。」