赤ちゃんがうまくおっぱいを吸えない…原因と対応|宮崎市の乳房ケアはもあな助産院へ

「赤ちゃんがうまくおっぱいを吸ってくれない」「すぐ口を離してしまう」「飲んでいるのに体重が増えない」──授乳の中で、こうした不安を感じるお母さんはとても多いです。

赤ちゃんがうまく吸えない背景には、いくつかの理由があります。この記事では、「うまく吸えているか」を見分ける観察ポイントと、おうちでできる対応を、助産師がやさしく解説します。

赤ちゃんがうまくおっぱいを吸えているかの観察ポイントをやさしく示したイラスト。産後のお母さん向けの母乳育児の解説画像。

うまく吸えているかの観察ポイント

まずは、赤ちゃんが上手に飲めているかを見てみましょう。ラッチオン(くわえ方)が深く正しくできていると、赤ちゃんはしっかり母乳を飲みとれます※1

① 口の開き方・くわえ方を見る

  • 赤ちゃんの口が大きく開いている(あくびのように120度ほど)
  • 乳首だけでなく乳輪まで深くくわえている
  • 下唇が外側にめくれている(アヒルの口のよう)
  • あごが乳房に触れ、鼻はふさがれず呼吸できている
  • 頬がへこまず、丸くふくらんでいる

② 飲み方・音を聞く

  • 「コクッ、コクッ」という飲み込む音が聞こえる
  • こめかみや耳が動くほど、しっかり吸っている
  • 最初は速く吸い、母乳が出はじめるとゆっくり深い吸い方に変わる
  • 「チュッチュッ」という高い音や、舌打ちのような音が続くときは、浅い吸い方のサイン

③ 授乳後の様子を見る

  • 授乳後、赤ちゃんが満足そうにしている・手の力がふっと抜ける
  • お母さんの乳首に強い痛みや傷がない(正しく吸えていれば痛みは少ない)
  • 1日6回以上おしっこが出ている(生後5日以降)

これらが確認できていれば、赤ちゃんは上手に飲めています。逆に、乳首が痛い・浅い音が続く・体重が増えないときは、吸い方を見直すサインです。

うまく吸えない主な原因

赤ちゃんがうまく吸えないのには、いくつかの理由があります※1※2

  • 浅いくわえ方(ラッチオン不良):乳首の先だけをくわえている
  • 授乳の姿勢(ポジショニング)が合っていない:赤ちゃんの体がねじれている・遠い
  • 乳房が張りすぎている:乳輪が硬く、くわえにくい
  • 扁平乳頭・陥没乳頭:乳首がくわえにくい形をしている
  • 赤ちゃんの要因:眠りがち、のけぞってしまうなど

多くはくわえ方と姿勢を整えることで改善します。まずはおうちでできる工夫から試してみましょう。

赤ちゃんがうまく吸着できないときの観察ポイントと対応

赤ちゃんには、口もとに触れたものを探して吸おうとする「探索反射(たんさくはんしゃ)」という、すばらしい本能があります。けれど、哺乳瓶でお口の中に乳首を入れてもらうことに慣れてしまうと、自分から探してくわえることを忘れてしまうことがあります。

哺乳瓶の吸い方と母乳の吸い方は異なります。そのため、哺乳瓶に慣れることで、本来の本能が出にくくなっているお子さんは少なくありません。まずは、哺乳瓶を使いながらでも、赤ちゃんの本能をもう一度呼び起こしてあげることが大切です。次の観察ポイントを、ひとつずつ確認してみましょう。

① 口を大きく開けられているか

赤ちゃんが口を大きく開けないときは、下唇を乳首や哺乳瓶の先でやさしくトントンと刺激し、口が大きく開くまで待ってみましょう。あわてず、赤ちゃんのタイミングを待つのがコツです。

② 乳首がやわらかく、伸びる状態か

乳房が張っていてもいなくても、乳首のやわらかさ・伸展性を確認しましょう。乳首がふわふわになると、赤ちゃんがぐっと吸着しやすくなります。

ここでおすすめなのが、NPO法人BSケアの「魔法のクチュクチュ」です。やさしいケアですが、効果はとても大きいものです。片方1〜2分を目安に、まだ硬いと感じるときはもう少し長めにケアしましょう。赤ちゃんが泣いているかもしれませんが、「ちょっと待っててね。準備してるからね」と声をかけながらケアをして、それから吸わせてみてください。

NPO法人BSケア®のセルフケア動画では、「魔法のクチュクチュ」から赤ちゃんの吸着のさせ方までを、実際の映像で見ることができます。とてもわかりやすい内容ですので、ぜひあわせてご覧ください。

👉 NPO法人BSケア®「お母さんへ」セルフケア動画を見る

③ 赤ちゃんの体がお母さんのおなかを向いているか

首だけお母さんのほうを向いていることがあります。体ごとお母さんのおなかのほうへ向けると、無理なく深くくわえられます。

④ 自然な乳房の状態で、乳首の真正面に赤ちゃんの口を合わせる

まだ乳房を支える前の自然な状態で、乳首の真正面に赤ちゃんのお口をもってきます。先に乳房を支えてから位置を合わせると、支える手を離したときに乳首の位置が変わり、赤ちゃんが違和感を覚えることがあります。

⑤ 赤ちゃんの舌の上に乳首をのせる

口が開いたら、赤ちゃんの舌の上に乳首がのるように含ませます。舌の上にのることで、しっかり吸いつきやすくなります。

⑥ 頬が密着するくらい引き寄せる

乳房と赤ちゃんの頬が密着するくらい、しっかり引き寄せます。首に力が入ってうまく引き寄せられないときは、お母さんのほうから赤ちゃんに近づいてあげましょう。

⑦ 激しく泣いているときは、まず落ち着かせてから

赤ちゃんがぎゃんぎゃん泣いているときは、うまく吸えません。次のような方法で、泣き出す前の落ち着いた状態で吸わせてあげましょう。

こんなときは助産院・医療機関へ

セルフケアをしても改善しないときや、次のようなときは、早めに相談してください。

  • 授乳のたびに乳首が強く痛む・傷ができている
  • おしっこの回数が少ない・体重が増えない
  • 赤ちゃんが哺乳のときに毎回むせる、苦しそうにする
  • 「もう授乳がつらい」と感じている

くわえ方や姿勢は、助産師が実際に見ることで改善できることがたくさんあります。乳房ケア(BSケア)では、赤ちゃんの吸い方にならったやさしいケアで、母乳の流れを整え、授乳しやすい状態をサポートします。
もあな助産院でもご相談を受け付けていますので、ひとりで抱え込まず、お気軽にご連絡ください。

まとめ

赤ちゃんがうまく吸えないときは、まず「観察」、そして「くわえ方と姿勢を整える」ことが基本です。

  • 口が大きく開き、乳輪まで深くくわえているか観察する
  • 飲み込む音・授乳後の満足度・おしっこの回数を確認する
  • 姿勢を整え、深くくわえさせる工夫をする
  • 張って硬いときは少し搾ってやわらかく
  • 痛みが続く・体重が増えないときは早めに相談を

授乳は、お母さんと赤ちゃんが少しずつ慣れていくもの。うまくいかない日があっても大丈夫です。
困ったときは、もあな助産院がそばでサポートします。

母乳・授乳のお悩みはもあな助産院へ

「赤ちゃんがうまく吸えない」「授乳が痛い」「母乳が足りているか不安」など、ひとりで悩まないでください。もあな助産院では、赤ちゃんの吸い方にならったやさしい乳房ケア(BSケア)でサポートします。


参考文献

  1. World Health Organization (WHO). Infant and young child feeding: Model Chapter for textbooks for medical students and allied health professionals. WHO Press; 2009.

    https://www.who.int/publications/i/item/9789241597494

    (正しいラッチオン・ポジショニング・吸啜の観察)
  2. NPO法人日本ラクテーション・コンサルタント協会(JALC). 母乳育児情報.

    https://jalc-net.jp/breastfeeding/information/

    (授乳姿勢・くわえ方・うまく飲めないときの対応)
  3. 厚生労働省.「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」.

    https://www.mhlw.go.jp/content/11908000/000496257.pdf

    (授乳の支援・赤ちゃんの哺乳状態の観察)