赤ちゃんのあせも、治し方と受診の目安|宮崎・もあな助産院

「首のしわのところに、ブツブツが出てきた…」
「これって、あせも? 病院に行ったほうがいい?」

宮崎の夏は、大人でも汗だくになりますよね。赤ちゃんは、もっと汗をかいています。だから、あせもは夏の赤ちゃんの、いちばんよくある肌トラブルです。

この記事では、宮崎で助産院を開業している助産師が、あせもができやすい場所とおうちでできるケア、受診の目安をお伝えします。

🌿 この記事でわかること

  • 赤ちゃんにあせもができやすい理由
  • あせもができやすい場所
  • 訪問先で、実際にお伝えしていること
  • 今日からできる、あせも予防とケア
  • 受診したほうがいいサイン

どうして赤ちゃんはあせもができやすいの?

赤ちゃんは、大人とほとんど同じ数の汗腺(汗の出る穴)を持っています。体はこんなに小さいのに、汗の出口の数は大人と変わりません。だから同じ面積で比べると、赤ちゃんはとてもたくさんの汗をかいていることになります。

そのうえ、赤ちゃんの肌は薄くてデリケート。汗の出口がつまると、行き場をなくした汗が皮膚の中にたまって、赤いブツブツや、透明な水ぶくれになります。これがあせもです。

「うちの子が汗っかきだから」ではなく、赤ちゃんの体のつくり上、当たり前のことなんですね。

あせもができやすい場所

汗がたまりやすく、蒸れやすいところにできます。

  • 首のしわの間(いちばん多い場所です)
  • 胸元(抱っこで密着するところです)
  • わきの下
  • ひじ・ひざの内側
  • 背中(寝ているあいだ、ずっと敷布団に触れています)
  • おむつのふちや、おしり
  • おでこ・髪の生えぎわ

抱っこひもを使ったあと、ベビーカーに乗ったあとも、汗がこもりやすいタイミングです。

訪問先で、実際にお伝えしていること

ケアの方法は本にも書いてありますが、ここでは、私が実際におうちにうかがったときにお話ししていることを書いておきますね。

抱っこのとき、首の下にガーゼを1枚

抱っこしていると、赤ちゃんの首とお母さんの体がぴったりくっついて、そこに汗がたまります。首の下にガーゼやタオルを1枚はさんでおくだけで、ずいぶん違いますよ。汗を吸ったら、さっと取り替えてください。

ベビーカーは、思っているより暑い

ベビーカーは地面に近いので、アスファルトの照り返しをまともに受けます。大人が感じている暑さより、赤ちゃんのいる高さのほうがずっと暑いんです。夏のお出かけは、時間帯を選んで、こまめに様子を見てあげてくださいね。

チャイルドシートも、背中が熱くなります

車のチャイルドシートも、背中がぴったりついているので汗をかきやすい場所です。保冷シートなどを使っている方もいらっしゃいます。私自身は使っていないので「これがいいですよ」とは言えないのですが、背中に汗がたまりやすい場所だということは、頭の片すみに置いておいていただけたらと思います。

今日からできる、あせものケア

あせものケアは、むずかしいことではありません。「汗を、肌に残さない」——これに尽きます。

1. 汗をかいたら、流す・拭く

いちばん効果があるのが、これです。

  • シャワーやかけ湯で、さっと流す——夏は1日2回くらいでも大丈夫。石けんを使うのは1日1回で十分です
  • お風呂に入れないときは、ぬらしたガーゼでやさしく押さえるように拭く——ゴシゴシこすると、かえって肌を傷つけます
  • 首のしわは、指でそっと広げて、間まで拭いてあげてくださいね

2. 拭いたあとは、しっかり乾かす

拭いたまま、しわを閉じてしまうと、また蒸れてしまいます。しわを広げて、風を通して、乾かしてから服を着せましょう。

3. 保湿も、してあげてください

「あせもなのに保湿するの?」と思われるかもしれませんが、肌を守る力を保つために、保湿は大切です。ただし、夏はべたつくと汗の出口をふさいでしまうことも。さらっとしたローションタイプを、うすく塗ってあげてください。

4. 服と環境を見直す

  • 綿など、汗を吸う素材を選ぶ
  • 着せすぎない——赤ちゃんは大人より1枚少なめが目安です
  • エアコンを我慢しない——汗をかかせないことが、いちばんの予防です
  • 汗をかいたら、着替えさせる(服が濡れたままだと、あせもは良くなりません)

受診したほうがいいサイン

多くのあせもは、上のケアで数日〜1週間ほどでよくなっていきます。でも、こんなときは小児科か皮膚科を受診してくださいね。

  • かゆがって、掻きこわしている(掻いたところから細菌が入り、とびひになることがあります)
  • ジュクジュクしている・黄色い汁が出ている・かさぶたができている
  • 熱をもって赤く腫れている
  • ケアを続けても、数日たっても良くならない・広がっていく
  • 機嫌が悪い、眠れない、熱がある

「あせもかな?」と迷ったときは、小児科か皮膚科へ

実は、赤ちゃんの肌に出るブツブツには、あせも以外にもいろいろあります。生まれて間もない時期に顔や頭に出るものは、あせもとは別の湿疹のこともあり、ケアの仕方も少し変わってきます。

そして、見た目だけで見分けるのは、専門家でもむずかしいことがあります。「あせもだと思っていたら、違うものだった」ということも珍しくありません。

気になるときは、小児科か皮膚科で診てもらうのがいちばん確実です。お薬が必要かどうかも、そこで判断してもらえます。自己判断で市販の薬を塗る前に、一度受診してくださいね。

赤ちゃんのお肌のケア全般については、赤ちゃんのスキンケアの記事にくわしくまとめています。

ケアやイベントでお会いしたときに

もあな助産院では、産後ケアや育児相談、イベントを行っています。

ケアの日やイベントでお会いしたときに、「これ、どうかな?」と気になっているお肌のことを聞いていただければ、おうちでのケアの仕方を一緒に確認することもできます。

ただ、診断やお薬のことは、医師の領域です。心配なときは、そのために受診を先延ばしにせず、小児科か皮膚科で診てもらってくださいね。

(暑い時期の過ごし方は赤ちゃんの夏対策の記事、水分のことは赤ちゃんはなぜ脱水しやすい?の記事もあわせてどうぞ。)

まとめ

  • 赤ちゃんは小さな体に大人とほぼ同じ数の汗腺。あせもができやすいのは自然なこと
  • できやすいのは、首のしわ・胸元・わき・ひじひざの内側・背中・おむつのふち・おでこ
  • 抱っこのときは首の下にガーゼを1枚。ベビーカーは照り返しで暑い
  • ケアの基本は「汗を肌に残さない」——流す・やさしく拭く・乾かす・着替える
  • 夏もさらっとした保湿を。エアコンは我慢しない
  • 掻きこわし・ジュクジュク・良くならないときは、小児科か皮膚科へ

宮崎の夏は長いですが、汗を流してあげるだけで、赤ちゃんの肌はぐっとラクになります。お母さんも、無理せず、涼しく過ごしてくださいね。


参考文献・補足

  • 本記事は、一般的な医学情報を参考に、助産師としての臨床経験をもとに作成しています。

投稿者プロフィール

松田ゆかり
もあな助産院(宮崎市)院長。2003年に助産師免許を取得し、20年以上にわたり地域のお母さんと赤ちゃんに寄り添ってきました。もあな助産院は2012年に開業。乳房ケア(BSケア)・産後ケア・クレニオセイクラルセラピーなどを通して、母子のケアを行っています。「お母さんと赤ちゃんが安心して妊娠・出産・産後を過ごせるように。そして、おふたりがもともと持っている力を、しっかり発揮できるように——そんなケアを心がけています。」