赤ちゃんが泣く理由と対応|心の発達を育む関わり方を解説

「また泣いてる…」「なんで泣き止まないの?」新生児のお世話は、慣れない泣き声との葛藤の連続ですよね。

でも、赤ちゃんの泣き声には意味があったり、赤ちゃんにとっては「泣きたいよー。」の時もあります。
助産院でたくさんのお母さんたちに関わってきた中で感じるのは、赤ちゃんの「泣き」の対応を知ることで、お世話がずっとラクになるということ。今回は赤ちゃんが泣く理由と、心の発達との深いつながりをお伝えします。

赤ちゃんはなぜ泣くの?

赤ちゃんは言葉を持たない分、「泣く」ことが唯一のコミュニケーション手段です。泣き声は赤ちゃんからのメッセージ。まずは主な理由を知っておきましょう。

泣きの主な理由

  • お腹がすいた:もっとも多い理由。授乳から30分〜3,4時間経つと泣き始めることが多いです
  • 眠い・疲れた:目をこすったり、目を閉じそうになったり、あくびをしながら泣く、ギャン泣きすることも結構あります
  • 不快感:おむつが濡れている、暑い・寒い、抱っこの姿勢が合わない、反り返るなど
  • 甘えたい・さびしい:抱っこされるだけで泣き止むことも多いです。これは「わがまま」ではありません。抱っこで安心・幸せ♥️
  • 泣きたい:1日の刺激であったり、活動時間で寝かせたら泣くことあります。脳の成長であったり、成長期の時もあります
  • エネルギー発散:1日の終りの眠る前に、エネルギー発散してすっきりして寝るということもよくあります。ギャン泣きです
  • お腹が痛い:ガスやうんちが出る前のお腹の動きに痛みを感じることもあります。
  • 痛みや不調:普段と違う甲高い泣き声が続く場合は体調不良のサインのこともあります

泣きと心の発達の深いつながり

お母さんと赤ちゃんが目を合わせて愛着を育む温かいイラスト 心の発達と絆

「泣きっぱなしにさせると慣れる」「抱き癖がつく」と聞いたことがある方も多いと思います。でも現在の発達心理学では、この考え方は否定されています。

愛着(アタッチメント)の形成

イギリスの精神科医ジョン・ボウルビィが提唱した「愛着理論」によると、赤ちゃんは特定の人(お母さんやお父さんなど)との安定した絆を育てることで、「世界は安全だ」「困ったら助けてもらえる」という基本的な安心感を育てていきます。

赤ちゃんが泣いたときに抱っこしてあげたり、声をかけてあげたりすることは、この愛着形成の大切な積み重ねです。

泣きに応えることで育まれるもの

赤ちゃんが泣く→お母さんが応える→安心する、このやりとりの繰り返しが、赤ちゃんの脳に「安心」のパターンを刻んでいきます。この経験が土台となって、将来の「感情のコントロール」「人を信頼する力」「自己肯定感」につながっていくと言われています。

「抱っこしすぎるとわがままになる」は心配無用です。むしろ、たっぷり応えてあげることが、自立した子どもへの近道なのです。

月齢によって変わる泣きのパターン

新生児〜生後1ヶ月

1日のほとんどを寝るのかなと思いきや、割と泣き続ける時間もあります。お腹がすくたびに泣きます。授乳リズムがまだ定まっておらず、30分〜3時間おきに泣くことが続きます。

生後1〜3ヶ月(泣きのピーク)

多くのお母さんにとって、この時期が一番しんどいと感じる時期です。泣きの量が最大になり、夕方〜夜にかけてまとまって泣く「黄昏泣き(たそがれなき)」も多く見られます。これは赤ちゃんの神経系が発達する過程で起きる自然な現象です。必ず落ち着く時期が来ますので、焦らず付き合っていきましょう。

生後3〜4ヶ月以降

コミュニケーションが発達し、あやすと笑ったり声に反応するようになります。「これはお腹すいてる泣きかな」と泣き声の違いがわかるようになってくるお母さんも多いです。

なかなか泣き止まない時の対処法

赤ちゃんをあやす方法 抱っこ 授乳 おむつ交換 お散歩のイラスト

まず基本を確認して

  • 授乳・おむつ交換をする
  • 室温・衣類を確認する
  • ゆらゆらしたり、歩いてみる
  • 外に出て気分を変える
  • 赤ちゃんの泣きに寄り添って、落ち着くまで待ってみる
  • 泣き止ませようと思うと辛い時があります。泣けるというのは赤ちゃんにとってコミュニケーション。泣きたいのかなと思いながら、あやすこともよいです。

それでも泣き止まない時は

どうしても泣き止まない場合は、赤ちゃんをベッドなど安全な場所に寝かせて、一度その場を離れて深呼吸してみてください。泣かせてしまうことへの罪悪感は必要ありません。お母さん自身が落ち着いてからまた関わる方が、お互いにとって良いことです。

泣き声がしんどくなった時

赤ちゃんの泣き声がずっと続くと、お母さんの心も限界に近づいてしまうことがあります。「うるさい」「どうにかなってしまいそう」と感じることがあっても、それはあなたが悪いお母さんだからではありません。それだけ一生懸命向き合っている証拠です。

しんどい時は、ご家族やパートナー、助産院・産婦人科・保健センターに遠慮なく相談してください。もあな助産院でも、赤ちゃんの泣きやお世話についてのご相談をお受けしています。

まとめ

  • 赤ちゃんの泣きは唯一のコミュニケーション手段
  • 泣きに応えることが愛着形成の基盤になる
  • 「抱き癖」の心配は不要。たっぷり応えてあげて
  • 生後1〜3ヶ月が泣きのピーク。必ず落ち着く時期が来ます
  • しんどくなったら一人で抱え込まず、周りに頼ろう

赤ちゃんの泣き声は、あなたを信頼しているからこそのメッセージです。完璧に応えなくても大丈夫。

あなたなりのペースで、一緒に過ごしていきましょう。